デジタル・オルタナティブ資産の将来は?
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今日のニュースレターは、米国に本拠地を置く、デジタルオルタナティブ資産の取引プラットフォームのオープン・ファイナンスによる寄稿記事です。トークン化された証券がなぜ重要であるかについての考えと、2019年に何が起こるのかについてシェアしてくれました。あなたがこの投稿が読んで面白いか、教えてください。もし良ければ、私は、創業者にもっとこのような記事を書いてもらうように頼んでみます。
2018年は、2017年の「暗号資産熱」が続きましたが、長年オルタナティブ資産市場に参入してきた私たちの誰もが、この荒っぽいドライブのような状況は、永遠に続くことはないと知っていました。世界中の規制当局が暗号資産市場を厳しく取り締まり始めたので、多くの人が「暗号資産のパーティーが終わった」と嘆きました。しかし、この熱狂の時期を経て、7.7兆ドルのオルタナティブ資産市場で、基盤となる技術の新たなアプリケーションが登場しました。それがセキュリティ・トークンです。この新しいアプリケーションは、ブロックチェーンの真の可能性を示し、グローバル市場のための金融の将来像を垣間見せています。
セキュリティ・トークンは暗号資産ではありませんが、デジタル資産の所有権を表す規制に遵守したトークンです。トークン化されたデジタル資産が、大きな変化と見なされる理由は、これらの資産が、他のオルタナティブ資産と比較して、よりユニークで興味深く、また革新的だからではありません。オルタナティブ資産をめぐるブロックチェーン革命の最前線にいるのは、美術品、不動産、ファンド、その他の取引が困難な資産をデジタル化することで、売り手と買い手のマッチングをより簡単にするためです。私は、世界中のオルタナティブ資産の大部分がトークン化され、オープン・ファイナンスネットワークATS(代替取引システム)のようなブロックチェーンがベースのプラットフォームで取引されるのは時間の問題です。
振り返ってみると、オルタナティブ資産を取引するのが困難だったのは、特に複数の所有者が関係している場合、所有権の分割、割合の記録、および売上管理のための優れた手段がなかったためです。オルタナティブ資産の精算と決済プロセスは、数週間かかる可能性があります。これでは、流動性の高い市場であるとは言えません。
流動性とは、資産をどれだけ簡単に売買できるかを指します。現金は流動的な資産です。一般的に、あなたのお金と引き換えに、何かを交換してくれる人を簡単に見つけることが出来ますね。貴重な美術品市場は、その高い価値にもかかわらず、全く流動的ではありません。その理由は、ゴッホの傑作を買う余裕がある人は、世界にほんの一握りの人しかいないし、さらにその一握りの一部の人しか購入することに興味がないからです。ブロックチェーンは、分割所有を可能にすることによって、貴重な美術品のような今まで、非流動的な資産のための環境を変えていきます。想像してみてください。もし、ゴッホの作品が、その作品の価値の1%を、一般人に売ることが出来たらどうなりますか。突然の潜在的な買い手の数は劇的に増大します。
現在のオルタナティブ資産市場は、約7.7兆ドルの価値があると推定されており、より使いやすいシステムが実装されることを考えると、この市場が拡大する大きな可能性があります。トークン化された証券は、ブロックチェーンに記録され管理されることを除けば、普通の証券と何ら変わりません。多くの人々は、いわゆる暗号資産経済が、まるで身近な株式、債券、およびヘッジファンドの領域とは、まったく異なる世界に存在するかのように感じているようです。しかし経済は、しょせん経済です。唯一の違いは、ブロックチェーン技術の発明により、資産の取引をより合理化された方法で、管理するための新しいプロセスを構築できるようになったことです。通常手動で行われる清算と決済のプロセスを、自動化するためにスマートコントラクトの助けを借りることで、取引が完了するまでの時間を短縮することができ、それにより流動性が向上します。
暗号資産という言葉は、大体トークンのことを指していますが、セキュリティ・トークンは、ユーティリティ・トークンや暗号資産とは明らかに異なります。米国では、セキュリティ・トークンは、すべてのSECの証券規制に準拠したデジタル資産を表します。ユーティリティ・トークンは、プラットフォームやネットワーク内で何かしらの機能を持っていますが、多くのユーティリティ・トークンは、価値を持ち、実質的に営利目的の事業体に対する部分的な所有権があるので、SECから規制の対象とされています。つまりは、証券という事です。有価証券ではなく、ユーティリティ・トークンがただ利用されるトークンであるかのような法的な立ち位置が、ブロックチェーンに対する一般の認識と、トークン経済の夢に想像以上に大きな影響を与えました。
知っておいていただきたいのが、ユーティリティ・トークンがすぐに違法になることはありません。多くの場合、非常にユニークで、革新手なアプリケーションもあります。 しかし、それらの多くが、実際には証券なので、市場全体に悪い印象を与えました。例えば、クリプトキティズです。ビーニー・ベイビーとよく似た価値を持っていますが、それらはゲームの一部なので、有価証券とは見なされません。
ヘッジファンド・マネジャーは、ビーニーベイビーの取引をしたことがないので、近い将来クリプトキティズを取引する可能性はほとんどないでしょう。しかし、オルタナティブ資産市場は最も大きく、急成長している分野の1つです。バロンの昨年の記事によると、市場は「2020年まで年率11.2%で成長する可能性があります。そうであれば、今後4年間で15.3兆ドル規模の産業になるでしょう」また、この予測では、安全で自動化されたデータの追跡と管理に関して、ブロックチェーンによってもたらされる技術革新は考慮されていません。お金を稼ぐことに興味がある人は、ブロックチェーンに基づく取引プラットフォームによる流動性の増加と、オルタナティブ資産との強力な組み合わせに対する関心の高まりに注目してください。
2018年、当社はこのタイプの新しい革新的なオルタナティブ資産を取引するために、米国で最初に規制に遵守したセキュリティトークン取引プラットフォームであるオープンファイナンス・ネットワークATSを立ち上げました。取引可能な最初のセキュリティトークンの1つは、デジタル資産に焦点を当てたトークン化されたベンチャーキャピタルのブロックチェーン・キャピタル(BCAP)です。ベンチャーキャピタル、ヘッジファンド、および不動産は、今日市場に出回る初期のセキュリティトークンの大半を占めます。しかしながら、来年もトークン化された証券が増え続けるので、投資家が投資できる資産クラスの種類が広がることが予想されます。
金融の未来はどうなるのでしょうか。 特に不動産業界、美術品業界、そして従来の金融業界で、より多くの資産のトークン化が見込まれます。2018年は、セキュリティ・トークンの出現を見たかもしれませんが、2019年はこれらのオルタナティブ資産が本当に流動的になる年になるでしょう。
「Off The Chain」は160カ国で400,000回以上ダウンロードされています。最新のエピソード、セールズフォースの共同創設者、ハルゼー・マイナーの話を聞くことができます。